カードの中央には、大きくて真っ赤なハートに3本のソードが突き立てられています。その頭上には暗雲がたちこめていて、どしゃぶりの激しい雨にさらされている絵です。
痛々しい様子のそのカードは、愛や心臓を何かによって傷つけられ、悲しみに打ちひしがれている様子をあらわしています。
衝撃的なことがおこって、ひどく傷ついてしまう暗示。もしくは、周囲の誰かを傷つけてしまう結果になるかもしれないでしょう。
逃避したくなるような現実が待ちかまえているかもしれません。
「ソードの3」の基本的な意味
ソードの3があらわすのは、その絵があらわす通り、痛々しく傷つく心。大きな悲しみを体験することを暗示するカードです。
絵には人物が描かれていないので、人の力ではどうしようもない状況ということがわかります。このカードが出たら、いつも以上に自分の心の動きをよく観察するべきです。
あなた自身も、その周囲にいる人も傷つかないように配慮して行動しましょう。もともと、3の数字が示すのは、変化して動き出すこと。痛みをともないながらも進む様子が読み取れます。
ソードを突き刺され、もうどうしようもない状態であるからこそ現実を受け止めようとするのが正位置。現実から目をそらし続け、痛みを長引かせているのが逆位置になります。
「ソードの3」が正位置で出た場合
ソードの3が正位置で出た場合は、知らなければ幸せでいられたような事実も、不満や不本意と感じる状況も、冷静に受け止められているでしょう。
もしくは、受け止めようと苦しみながらも努力している様子がうかがえます。悲しみや失望の感情はあるものの、そこから這い上がるために、自分で考え行動しようとしているのです。
きちんと目の前の事実を受け止めて、ものごとの核心にふれようとしているのでしょう。
「ソードの3」正位置:「過去」で出た場合の意味
かつては、もうなにかを切り捨てたいと思うほど苦しい状況でした。なかなか希望の光が見えず、失敗や波乱、急なトラブルが多い運気だったでしょう。
思いもよらないことが起き、衝撃をうけて落ち込んでいたかも。でも、そんな中でも、苦しい現実に向き合おうと自分なりに努力できていました。
「ソードの3」正位置:「現在」で出た場合の意味
なんだか嫌な雰囲気、暗雲がたちこめるような現状でしょう。トラブルに見舞われたり、ショックを受けるようなできごとがあったりするかもしれません。
今はつらくて、苦しい状況ながらも、事実をしっかりと受け入れようとしています。なにかを切り捨てたくてたまらないけど、理性的にふみとどまっているような現状です。
「ソードの3」正位置:「未来」で出た場合の意味
打つ手がなく、避けられない別離が待っています。何か他のトラブルの発生と引き換えに、それまで抱えていた問題は収束に向かうでしょう。
問題といっても現実で起こる問題ではなく、自分の中の精神的な問題をさすかもしれません。もしかしたら、そのトラブルで大きな傷を抱えることも考えられるでしょう。
「ソードの3」正位置:「障害/問題」で出た場合の意味
ずっと現実から目を背けてきたことが、問題の原因になっているでしょう。現実逃避していても逃げきることはできないので、これを機に問題と向き合うことが大切です。
また、自分で目を背けていたのではなく、問題の本質を見極められていなかったことが原因かも。
間違った情報を鵜呑みにしていたり、見るべきポイントが根本的にズレている可能性もあります。
「ソードの3」正位置:「助言/アドバイス」で出た場合の意味
今起こっていることをきちんと受け止めて、ものごとの本質をとらえて成長するべきタイミングです。
とても苦しい状況かもしれませんが、ことが一旦落ち着けば、希望は必ず見えてきます。
今は忍耐が必要だと腹をくくってしまいましょう。
「ソードの3」正位置:「結果/最終結果」で出た場合の意味
もし今、恋愛をしている状態ならば、この恋は一筋縄ではいかないでしょう。思い合う関係であっても、誰かや何か障害があって引き裂かれてしまうかもしれません。
浮気されていたり、三角関係が発覚したりします。傷つくことや、人の心の痛みを学ぶための天から用意された恋かもしれないと思うほうがいいです。
仕事面では、あらゆる場面で失敗が予測されます。不採用や退職の可能性もあるかもしれません。
「ソードの3」が逆位置で出た場合の意味
衝撃的なできごとに目の前が真っ暗になり、混乱している状態を意味します。目の前に起こっている現実を受け止めきれません。
目を背けているからこそ、悲しみや苦しさが長引いている可能性もあります。真実に向き合いきれず、逃避してもがき苦しむ様子が読み取れるでしょう。
「自分だけが損をしている」というひがみ根性に支配されたり、実際に不条理な境遇にあって憂いている状況だったりします。
よくない方向に向かっていることにうすうす気づいているのに、認めたくない終わりに向かって進んでしまいます。
「ソードの3」逆位置:「過去」で出た場合の意味
それまでは、冷静さを欠いて現実に直面できない状況だったでしょう。ささいなことも受け入れがたい状況で、事実を確認するより早く、悪い妄想にとらわれてしまっていました。
現実から逃れたい一心で、あらゆる逃げ道を探しまくるものの、徒労に終わっていたのではないでしょうか。
「ソードの3」逆位置:「現在」で出た場合の意味
自分の中で悪い妄想がどんどんふくらんでいく状況です。妄想から妄想が生まれ、現実は二の次になってしまうでしょう。
簡単には真実を受け入れられず、本来は持ってるはずの冷静さが失われ混乱してしまいます。
平常心はどこかにいってしまい、すべてを拒絶したい気持ちにまでなりかねません。でも逃げれば逃げるほど、苦しい状況になりそうです。
「ソードの3」逆位置:「未来」で出た場合の意味
本当は知りたくなかった…というようなことが発覚しそうです。知ってしまったあともなかなか向き合えません。
客観的に考える心の余裕はどこかに行き、いつまで経っても気持ちの整理ができず途方に暮れてしまうかも。反射的に拒絶したくなるようなことが待ち受けてる可能性もあります。
「ソードの2」逆位置:「障害/問題」で出た場合の意味
あなたを苦しめているのは、あなた自身かもしれません。まるで自分の首をしめるように、妄想にとらわれてしまうでしょう。
現実を見失い平常心を失っていることも問題の原因です。また、自分自身の中に相反する気持ちをもっていませんか?
その矛盾が何によって引き起こされているか、向き合うべきときかもしれません。
「ソードの3」逆位置:「助言/アドバイス」で出た場合の意味
自分の中だけで完結して、被害妄想に陥らないように心がけましょう。まずは自分がどういう状況で、何が課題か、きちんと向き合ってみて。1つ1つ整理して書き出すといいです。
すべては自分の受け止め方次第なので、柔軟に対応できているのか振り返ることが重要になります。
「ソードの3」逆位置:「結果/最終結果」で出た場合の意味
自分で生み出した悪い妄想が、悪い状況を呼び寄せてしまいそうです。嫉妬に狂ったり、裏切りと勝手に解釈したり、自らが招いた結果に苦しめられるでしょう。
失恋を恐れるあまりに相手を束縛するのは逆効果。冷静になればわかることですが、その冷静さを欠いてしまい、自滅の道を突き進んでしまうでしょう。
仕事面では、職場の環境が劣悪すぎて、ただでさえ多い情報を処理しきれません。悪循環に陥り、ミスや失敗が続くことになるでしょう。
まとめ
ソードは人間の知恵の象徴です。また、知性や言語をもってコミュニケーションをはかる様子を意味しています。
また、便利なものである反面、人間をひどく傷つけてしまう凶器にもなりかねない道具。
その鋭さがひときわ描かれているのが、ソードの3でしょう。心を貫く3本のソードは、ショックなできごとや自分の思い込みによって傷ついてしまうことを暗示しています。
このカードがでたら、痛みを受け止める覚悟をきめたほうがいいでしょう。
その先には、きっと快方にむかう道があるはずです。今は苦しくてもがんばって。