安らかに目をつむり両手を合わせ横たわるのは、彫像のような騎士です。台座と同化しているような騎士の表情は穏やかですが、その場所は静まりかえっている様子でしょう。
ソードは、1本は騎士と寄り添うように描かれ、3本は壁に飾られています。今すぐ使用するようには見えません。
これは、休息や静養を意味します。窓にはカラフルなステンドグラスも見えるでしょう。
ステンドグラスにはキリストの姿が描かれていて、その頭上にはラテン語で平和という意味をさす「PAX」という言葉が刻まれています。葛藤や争い、戦いの必要がない休息をする場所ということのあらわれでしょう。
「ソードの4」の基本的な意味
ソードの4は、心身の強烈な疲れがあることと、休息して回復することをあらわします。自分で思っている以上に疲れ果て、今すぐにでも休息が必要なことを示すカードです。
もしかしたら、休むことが悪いことのように感じて、休もうとしない人もいるかもしれません。でも、どんなに休めない状況だとしても、休んで自分を癒すことを優先してください。
体調をくずしていない人も、今後体調をくずしかねません。集中できる静かな環境に身をおく必要があります。
「ソードの4」が正位置で出た場合
ソードの4が正位置で出た場合、休養は必要な状態や休憩している期間ということをあらわします。心身の疲れは深刻で、静かな心休まる場所に身をおくべきと暗示しているのでしょう。
停滞感があり、ものごとの流れが減速するので、もどかしくなるかもしれません。でも、その間に自分のことや周囲の環境についてじっくり考えることができるでしょう。
「態勢を整えるための戦略的撤退」と考えると、今は落ち着いて休んでいいと自分に対して許可がだせるかも。未来にそなえて今はゆっくり休んでくださいね。
「ソードの4」正位置:「過去」で出た場合の意味
かつては、身も心もボロボロの状態で、すぐにでも休息が必要な時期でした。眠りたい、休みたいと感じながらも休めずに、重い身体に鞭うってがんばっていたのではないでしょうか。
忙しすぎて自分の状態をかえりみない状態が続いたため、限界がわからなくなっていたのでしょう。たっぷりと休むことが必要な時期でした。
「ソードの4」正位置:「現在」で出た場合の意味
長時間寝ても眠気がとれなかったり、疲れがたまって休みたいと感じたり、身体が休息やメンテナンスを欲している時期です。
ひとりでゆっくりと休む時間をつくりましょう。休暇をとって、くつろげる空間に行ってみるなど、現実から少し離れたところに行くことも効果的です。
また、昔なつかしい場所や思い出の残る街に帰ることでリラックスできるでしょう。
「ソードの4」正位置:「未来」で出た場合の意味
気力・体力ともにパワーダウンしてしまいます。思ってもいなかった足止めをくらいそうです。
それまで進めていたことも一度立ち止まって、見直しが必要になるかもしれません。
しかしそれは、あなたにとって、もしくはその状況に応じて必要な休養です。仕切り直すため、作戦を練り直すための休息でしょう。
「ソードの4」正位置:「障害/問題」で出た場合の意味
これまでの溜まりに溜まった疲れが、ドッと表面化したのでしょう。身体はもうボロボロのはず。忙しいからとバランスの悪い食生活や、悪い生活習慣をおくっていたことが問題の原因となっていそうです。
自分の生活習慣をこの機会にしっかり見直しましょう。忙しいからと言い訳してばかりでは、身体はよくなりませんよ。
「ソードの4」正位置:「助言/アドバイス」で出た場合の意味
今までがんばってきた自分を、まずは褒めてあげましょう。またがんばらなければならないときのために、今は休息を第一に考えるべきときです。
一度抱えているものを棚において、自分の生活を見つめ直すことを大切にしてください。休めるわけないという人も、睡眠だけはしっかりとりましょう。
「ソードの4」正位置:「結果/最終結果」で出た場合の意味
2人の間のもめごとや、もしくは婚約や結婚話を進めるのはいったん停止しましょう。一度、自分1人の時間を作って、距離をとるほうが得策です。じっくりと、心の奥にある本心を見つめなおしましょう。
特に結婚や婚約は時間やお金の制約があるので、今さら「待って」とは言えない状況かもしれませんが、このまま進めてもいい関係は築けません。
仕事面でも、一時保留にして仕切り直す時期です。職場から離れる機会があるなら、そうしたほうがいいでしょう。
「ソードの4」が逆位置で出た場合の意味
ソードの4は逆位置になると、回復する時期の終わりを意味します。充分な休息が終わり、体力や気力もみなぎっている状態でしょう。
そろそろ目覚めるべきタイミングだし、動き出したいとうずうずしているかもしれません。
動き出す準備は、もうすでに整っています。このカードが出たら、迷わず未来に向かって歩きはじめましょう。
「ソードの4」逆位置:「過去」で出た場合の意味
再起をかけて動きはじめる状況でした。長い間お休みしていたこと、それまではうまくいかなかったことも、再スタートをきっていたことでしょう。
もし、現在振り返ってみて実行できていなかったとしたら、勇気が出ずに萎縮していたか、だらだらと停滞した状態に甘んじていたのではないでしょうか。
「ソードの4」逆位置:「現在」で出た場合の意味
長い休息がとれて、心身の状態も良好。回復はすでに完了しています。そろそろ、何かをはじめたい気持ちがあふれてきているのではないでしょうか。
それまでの自分では思いもつかなかった新しい気づきによって、今後の活動への力がみなぎり、再始動に向かうでしょう。長いお休みはおしまいです。
感じていた停滞や前に進めないような感覚は、消えてしまっているでしょう。
「ソードの4」逆位置:「未来」で出た場合の意味
体力も気力も回復し、遠慮なく動ける状態でしょう。周囲の状況も整って、ふしぎと以前よりもやりやすさを感じるかもしれません。
小さなことにストレスを感じていた悪循環のループからは脱出できます。
あらためて再開、再スタートしたあとは、順調にものごとを進めていけるでしょう。
「ソードの4」逆位置:「障害/問題」で出た場合の意味
だらだらと停滞している状態や、メリハリのなさや怠惰な雰囲気が障害となっています。
また、もう実現できる準備が整っているのに、失敗を恐れたり、はじめる勇気がなかったりしているのでは。
ただ単に、予定を見誤って「まだ大丈夫」とのんびりしすぎている可能性もあります。
「ソードの4」逆位置:「助言/アドバイス」で出た場合の意味
充分に休息がとれたなら、再び歩きはじめましょう。休みすぎると、今度は再開するときに億劫に感じてしまい動き出せなくなってしまう可能性があります。
怠け心からついしてしまいがちな「ずる休み」はよくありません。
重い腰になる前に動き出だすべきだし、もうすでに重たくなってしまった場合は、自制心をかきあつめて行動しましょう。
「ソードの4」逆位置:「結果/最終結果」で出た場合の意味
関係が途切れていた相手とまた親交が深まりそうです。以前に関わっていたときよりも、一歩踏み込んだところで話ができるでしょう。
今までは言えなかったことや、お互いに持っているタブーにも踏み込んで、親密な交際につながります。
新しい関係にステップアップする感じです。仕事面では、新体制に切り替わったり、保留にしていた案件が軌道にのったり、いい方向に進んでいくでしょう。
まとめ
ソードの4は、今後にそなえた休憩をうながすカードです。態勢を整えて仕切り直し、新たな再スタートに向かう準備段階といえるでしょう。
勝負ごとを占ったときにこのカードが出たら、たとえ正位置が出ても「敗北」をあらわします。状況から身を引き、しっかりと休養をとる必要があると暗示しているのです。
今まで充分すぎるほど、がむしゃらにがんばってきたのではないでしょうか。しっかり休んで、自分を労ってあげてくださいね。
誰かと一緒にリフレッシュする、というよりは、ひとりの時間をとってじっくりと物思いにふけることも必要なことです。
次に進んだときに、ここでいかにしっかり休めたかが大事になってきます。